a record of love after a long time and the last love for me, and perhaps.
葱とろ
夏の終わりに逢いたかった
手元に引き寄せたはずの腕は無く
少しく冷たさを含み始めた風に
遠くある君を感じる
新生姜
もう逢わないと心に決めたのに
大人らしく髪を上げて道を急ぐ
少しのお酒とたわいない会話
去り際に軽やかに触れる唇
火鍋
日光に焼かれた躰で交わし合う
心など通わせず唇さえ触れず
瞳を見ることさえもないままに
爪先まで震えさせる
大吟醸
まるで君が呼び込んだように
痛みがやってくる
昨日君がくれたそれと同じように
胎内深くから身を苛む
湯葉
夏の日盛りに忍んで滑り込む車
陽を隠し汗を流して抱き合う
唇が触れ溢れるものを啜ると
背中がどうしようもなく揺らぐ

口中から絶え間なくわたしを味わう舌が
何度も新しい悦びを引き出してしまい
まるで水漬くようにゆらゆらと
君の腕の中で微睡みの中に落とされる
純吟濁り酒
夏の暑さに倦むからだを
更に熱い塊に換えていく背
その白濁を二度も胎に受け
火照りを収めることさえ出来ない
Insalata di Caprese
優しいひとの胸を借りて
子供のように泣きじゃくる
悲しみと絶望にくれるわたしを
抱き寄せて口づける
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