a record of love after a long time and the last love for me, and perhaps.
Malts Beer
晴天の空港に降り立つ
君はもう壁を隔てた国外にいる
もう少しだけ待っていてくれたら
ひとひらの口づけくらいできたのに
純米吟醸滓絡
君の余韻を抱える胎内に
双臀を割って背の屹立が入る
人知れぬ恋を咎めるように
両の腕を絡め取って

片足を頭上高く持ち上げ
顕わになった部分を責め上げる
愛と憎しみのふたつ乍らを打ち付けて
罰を呉れるように抽送を繰り返す
紹興酒
長い休暇の前の僅かな時間
夕暮れの中で待ち合わせる
二週間に一度の逢瀬が
待ち遠しくて堪らなかった

互いの秘部を唇に受け
荒く上がる息遣い
舌も掌も躰を構成する全てが
解け合ってひとつになる

君の指は容赦なく花弁を押し開け
胎内から自在に蜜を噴きあげさせる
緊張と弛緩を繰り返しながら
高く昇り深く落ちる
無濾過生酒
月の支配の元にあって
紅に染まる秘裂にさえ
背は厳しく割入って
高みに昇らせる
熟成濁酒
君が激しく愛した躰は
月の齢を正しく数えた
ひとり痛みに耐えながら
身中に抱える血海を思う
はりはり鍋
酔ったわたしの肩を押さえ
無言で着衣を剥がしていく
所有を明らかにするように
深く打ち込まれる杭


胸の先を強く噛み
その痛みでわたしを支配する
胎内深く吐き出されたものは
両足を伝い床に零れる
CAVA
君に抱かれてきたことを
やはり気付いているのだろうか
眠りのための時間を裂いて
背はわたしを苦しめる

馴染んだからだは蠢きあい
互いの液体を執拗に舐め取る
夜明けの気配のなか
高く昇ったまま意識を失う
olive
昨夜の残滓を身から洗い流して
なにも無かったように君に会いにいく
月曜の早い時刻に郊外の店で摂る昼食
窓からは忙しなく走る車が見える

本当なら仕事のはずの今日
人目を避けて逢うことに
罪悪感を感じながらも
昂ぶる気持ちは抑えきれない

シャワーも使わずに貪りあう
熱くなる一方のからだからは汗が散り
番う部分は眠りに落ちても離れない
溢れ出る液体は君のためにだけ準備されている
牡丹海老
夜更けにわたしを苛む背の腕
割り込んでは律動するものは
明日の逢瀬を待つ身体に
見えない刻印を標す
純米吟醸責取
夜半から暁まで
繋がっては離れ互いを貪りあう
夜来風雨は去り
青空に浮かぶ一群の白い雲
新酒
咲き誇る桜を理由にして
あなたのメールに携帯が光る

切断した細い糸を
どうか二度と結ばないで
Baguette
寝室の天窓から薄い雲が見える朝
まだ眠いからだに覆い被さる厚い胸
その重さに耐えかねて小さく息を吐き
背中に蠢くものに背筋を反らす

昨夜君と交わしたからだは
隠しようもない女の香りを零していたのだろうか
その余韻に浸る胎内に
終わらぬ責めをもって割り込む背の根塊

高く掲げた足先を伸ばして深く浅く結び合いながら
押し上げられるように高みに昇らされる
蜜に溢れる小さな亀裂の中はまるで
ふたりの男に愛されているような錯覚を覚える
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